離乳食は何故必要なのでしょうか。生後間もない乳児は主に母乳とミルク、あるいはどちらか一方がその食生活のすべてです。人間の乳児は本能として液体を飲むことはできますが、固形物を咀嚼して食べるということには訓練が必要なのです。一般的に離乳食は生後4ヶ月ころから始めることとなっています。面白いことにお食い初めの儀式が百日目に行われることと符合します(お食い初めは食べる真似だけですが)。但し、生後4ヶ月前後というのはあくまで目安であり、発育度合いによっては早めたり遅らせたり調整が必要です。検診時に医師に相談すると良いでしょう。さて離乳食の話ですが、母乳やミルクは栄養価は高いのですが栄養素は偏りがあり、それだけでは十分な食糧とはいえません。乳児は、たんぱく質や鉄分は体内に蓄えた分を消費している状態で、母乳とミルクからはほとんど摂取できないので、離乳食により栄養のバランスをとる必要があるのです。離乳食というと最近ではベビー用品店でレトルトや瓶詰めの市販品がバラエティ豊かに並べられていますが、初期の離乳食を与える前に準備期間をおく必要があります。これは、母乳とミルクから他の味に慣れさせる意味と、哺乳瓶からスプーンへと移行させる為の期間です。この準備期間には野菜スープ、果汁、湯冷ましなどをスプーンや哺乳瓶で与えたり、ミルクをスプーンで与えたりすることによって乳児に無理なく新しい味と手段に慣れさせていきます。最初は嫌がることもあるので、機嫌の良い時に少しずつが基本です。

初期から中期の離乳食

最初の内、乳児はスプーンを嫌がることがよくあります。今までとは違ったものが口の中に入ってくるわけですから当然といえば当然です。手に持たせて遊ばせたりして少しずつ慣れさせていくのがコツです。赤ん坊は興味を持てば何でも口に入れたがるので、一度口に入れたら慣れるのは時間の問題です。焦らずゆっくり慣れさせましょう。初期(4〜6ヶ月)の離乳食のレシピは噛まないでも飲み込める柔らかさが目安になります。調味料は極力使用しないで薄味にします。すり潰した米粥、パン粥等が適しています。一日に一回授乳を離乳食に置き換えて、慣れてきたら磨り潰した野菜や挽肉、白身魚、豆腐などを粥に加えて味のバリエーションを増やします。嫌がらずに食べるようであれば離乳食の回数を一日二回、朝晩の授乳を置き換えて行っても良いでしょう。この時期はとにかく飲み込ませやすくするために食材は潰したり摩り下ろすのが基本です。蒸したりこし器を使うのが面倒な場合は、電子レンジと目の細かい茶漉しを使うと重宝します。少量ずつ、上あごの内側に塗り付けるようにすると食べてくれることが多いようです。中期(7〜8ヶ月)になると、離乳食にも慣れ舌の使い方も上手になってきて食べる量も増えてきていることと思います。この時期の離乳食は一日に2回、食材の加工も少し固めを心がけ、磨り潰していたのをみじん切りに変える感じです。そろそろ乳児も手が器用になり、スプーンを自分で持ちたがるようになり、歯も生えかけてくる時期です。

後期から完了期の離乳食

離乳後期(9〜11ヶ月)になると、前歯も生え食事量も目に見えて多くなってきます。一日の離乳食は3回が目安になります。調回数は増えますが生魚、塩分が多い物や硬い物以外は食べられるようになってくるので調理の手間は少なくなってきます。食べ物をしっかりと噛む練習をする時期なので、固めの粥か柔らかめのご飯や、食材の切り方も少し大きめになります。食材が硬すぎると上手に噛めないので丸呑みしてしまうことがあるので、子供の口の動きを良く観察し、丸呑みしているようであればもう少し柔らかくなるように調整します。バナナ程度の硬さを心がけましょう。食べる量が多くなてくれば卒乳してフォローアップミルクなど切り替えても良いでしょう。完了期(12ヶ月〜)では、乳児から幼児へと変わる時期です。噛む力はまだ弱いですが、大人とほとんど同じものを食べることができるようになります。離乳食の硬さはハンバーグ程度が良いでしょう。食べ方にムラが出たり、遊び食べをしたりと、この時期は「食べさせる」ということよりも食事のしつけに重点が移ってきます。食事の時間を決めてダラダラ食べを防いだりするなど工夫が必要ですが、あまり厳しくし過ぎると食事の時間が楽しく無くなってしまうので注意が必要です。初期から完了期を通じて、離乳食の加工の目安は市販品を買って大人が食べて参考にすると良くわかります。また、忙しい時は市販の離乳食も利用し手間を省いて無理なく簡単な子育てを目指しましょう。