カイロプラクティックとは、アメリカ発祥の脊柱の歪みを矯正することにより神経の働きを正常化させ健康を保ち長命化を図る治療法である。カイロプラティックはアメリカを始めとして世界各国で法制化され医療資格となっているが、日本では按摩マッサージ指圧師、柔道整復師などの類似した国家資格があることも関係しているのか法制化されておらず、現状は単なる民間療法の医療類似行為である。カイロプラティックと整体、柔道整復等の違いはカイロプラクティック療法の考え方が疾病を脳と脊椎、神経系統の異常として捉えていることにある。従って、治療方法は脊椎のズレや歪みを素手で(道具を使わずに)圧力を加えて正常に戻すことが基本となる。カイロプラクティックのカイロとはギリシャ語の「手」でプラクティックの「技術」を組み合わせた造語でありことから手技療法とも呼ばれることがある。カイロプラクティックの治療は腰痛、坐骨神経痛、関節痛、生理痛、腰等の整体等の治療範囲から喘息、アレルギー、自律神経失調症等の疾病にも効果があるとされています。しかし一方で厚生省の通達で「人の健康に害を及ぼす恐れがあるもの」は処罰の対象となることが警告されており、手技療法により症状の悪化を招く危険性が高い傷病については不適切であるとの指導がなされている。薬を使わないため副作用の危険がなく、自然治癒力を高める効果などがうたわれているが、カイロプラクターとなるには正しい知識を身に付け、適切な訓練を積み重ねることが不可欠である。

カイロプラクティックの養成学校

カイロプラクティック施術者になるには、現在の日本では単なる民間資格に過ぎないので、なりたい人が自由に「カイロプラクティック技術者」として名乗ることができる。医師のように資格を持っていないとその業務ができない業務独占資格でも、資格を持っていないとその名称を名乗ることができない名称独占資格でも無いため、カイロプラクティックに関する知識を何一つ持っていない者が開業しても違法行為ではなく、医療類似行為を行ううえで大きな問題点となっている。一般的にカイロプラクティック施術者(カイロプラクター)になるには養成学校で教育を受ける形になるが、養成学校もさまざまなので入学に際しては十分な注意が必要となる。日本国内では法律が整備されていないが、国際的な教育基準に乗っ取った4年制の養成学校も開校しており、短期の専門養成学校等に比べれば高い技術と知識を得ることができる。国際基準に乗っ取った養成学校は現在日本に2校あり、RMIT大学日本校カイロプラクティック学科と、マードック大学インターナショナルスタディセンター・ジャパンである。養成学校としてはカリキュラムも充実しており、卒業生のレベルは高いといえる。但し、学校名に大学という文字が入っているが、文部科学省管轄の正式な大学ではないことは注意しておきたい。日本のカイロプラクティックの代表的な団体としては、日本カイロプラクターズ協会が世界保健機関に加盟している世界カイロプラクティック連合に承認されている唯一の団体である。

カイロプラクターの就職と独立開業

国際基準の養成学校は4年間の全日制ということもあり、短期の養成学校を活用する者も多い。しかしカイロプラクティックの基礎的な知識と技術を身につけるには最低でも2年間程度の学習を行うべきで、あまりにも短期間の養成講座や通信講座などもあり、選定の際には十分な検討と注意が必要となる。また、夜間コースも開校されているので、就業しながら通学することも可能となっている。海外研修、海外留学制度を用意している養成学校もあるので、自分にあった学校を探すことが重要だ。カイロプラクティックの養成学校で一通りの技術をつけたからといって、カイロプラクターとしてすぐに一本立ちするのは無謀というものでしょう。前述のとおり民間資格なので独立開業も自由ですが、人間の神経が集中する脊椎に治療を加える職業なので、すでに開業している同業者のもとで十分な修行期間を過ごすことが大切です。無資格の医療類似行為とはいえ、治療行為を行う際には患者の症状をくみとり施術を進めていくわけで、高いコミュニケーション能力が必要になる。独立開業するためには経営能力と経理的な知識も必要となるので、まずは治療院などに就職し技術と経営のノウハウを身に着けるのが近道となる。カイロプラクティックの開業者の中には整体や柔道整復師、鍼灸師、按摩マッサージ師などの資格を保有することにより、施術者の信頼性を高める努力をしている者も多いが、技術と人間性が高ければカイロプラクターとしてのみで十分成功することが可能だ。