理学療法士とは、リハビリテーション医療における国家資格であり、運動療法と物理療法により患者の機能回復をめざす職業です。理学療法士とは英語圏ではPhysical Therapist(フィジカル・セラピスト)と呼ばれ、日本では”PT”という略称で呼び習わされています。リハビリテーション分野の職業では、言葉によるコミュニケーションを中心にリハビリを行う言語聴覚士(ST)、日常生活上の動作や遊戯、手芸などを通じて応用的な機能回復を行う作業療法士(OT)などがあり、理学療法士はそれらと医師を含めて連携して患者のリハビリを行います。運動療法とは、患者の身体の一部を理学療法士の補助をもって、あるいは補助無しで動かすことにより、機能回復を目指すことです。療養中に低下してしまった筋力を強化したり、固まってしまった関節の稼動域を広げたりする際に使用する治療法です。一方の物理療法とは、機能回復が必要な部位に外部からの作用で痛みや腫れを緩和し、血液の循環を浴したりする治療法です。電気治療、温熱治療、寒冷治療等があり、症状や部位によって使い分けを行います。理学療法士は運動療法と物理療法を単独、あるいはさまざまな組み合わせを併用してリハビリを行いますが、後天的な原因(事故や脳出血等)によって身体に機能不全を持った患者は心理的なストレスを抱えていることが多く、身体を直接触れ合わせる機会が多い補助を伴った運動療法は単なる物理的回復のみならず、心理的なケアにも通じる部分があります。

言語聴覚士の専門学校

理学療法士の国家資格を取得するには、3年以上の指定養成教育を受けた後国家試験に合格する必要があります。養成教育は厚生労働省が管轄する専門学校と文部科学省が管轄する大学と短大(3年制)があります。大学と短大は一般課程があるのに対し、専門学校は理学療法士として実践的な知識と技能を中心に学習を行うことが特色です。理学療法士としての採用面では学歴は本来無関係ですが、一部の民間企業や医療機関では大学卒業と専門学校卒業では給与や待遇面がことなる場合もあるようです。理学療法士としての現場を離れて管理・指導的立場に昇格した場合、あるいは理学療法士という職業を離れて転職を行った場合などは学歴は影響してくるので、自分の将来を良く考えて選択をすることが重要です。また、作業療法士の資格を取得していると養成教育は2年間となります。3年間の養成教育では、理学療法士として必要な知識を実に付ける基礎科目の他に、実践的な技術を身につける為に臨床実習がかなりの時間を占めています。医療介護の現場に実習生として働く際には時間的余裕も無いため、アルバイトで生計を立てながら勉強をするという訳にはいかないのが現状のようです。理学療法士の国家試験は例年一回3月に実施されます。試験形式は筆記試験で多肢択一式となっています。合格率は95パーセント前後を推移しているので、専門学校や大学の養成教育で真剣に受験勉強をしておけば、まず新規卒業者は合格する試験といえるでしょう。

言語聴覚士の国家試験と就職の情報

国家試験の合格発表は4月に行われます。合格後は住所地を管轄する保健所に免許申請を行うことによって理学療法士の免許証が交付されます。理学療法士としての就職の状況は現在のところ求人数も多く売り手市場といえるでしょう。高齢化社会が進む日本においては、リハビリテーション分野はますます拡大する医療分野であることは間違いありません。就職先の7割以上は医療施設であり、大規模な総合病院や、リハビリテーション専門の病院などに勤務するケースが多くなっています。また、医療施設の他にも近年では介護福祉施設などで理学療法士の活躍の場は広がっています。特に老人福祉施設などでは完全な機能回復を目指すのではなく、現状の機能を維持する目的などで理学療法を行うなど、理学療法士の方針にも変化が見られています。理学療法士は医療関係業務ではありますが、緊急性を要する業務ではないため、医師や看護師のような交代勤務はほとんどなく、昼間のみの勤務がほとんどです。大規模な総合病院等に勤務する場合は所属する理学療法士の人数も多いため、勤務時間や休暇なども融通が利く場合が多いようです。物理療法においては患者と身体的接触が発生することや、綿密なコミュニケーション能力を要する場合も多く、女性の理学療法士の割合も高くなっています。前述のように勤務時間が安定している職業であると共に、経験や向上心が重要な職業なので、結婚や出産で退職した後も再就職がし易いのも特徴となっています。